「『自分探し』よりも、筋トレで『自分作り』を」


・・・・・・・・・・・・・・・・

「自分探しの旅」は幻想

一人の青年がいました。


「望み通りの人生を送りたい」

「本当にやりたい仕事をして生きていきたい」


そう思い立った29歳の青年は、
6年間のサラリーマン生活に終止符を打ち、2週間前に退職。


当面は働かず、貯金を切り崩しながら、
個人ビジネスを始めるための勉強をしていこうと考えていました。


青年には時間の余裕ができたため、
いろいろな行動プランが浮かんできました。


「肉体改造してムキムキになって、ショボいカラダを変えようか」


「いや、旅行もいいな。放浪の旅なんていいんじゃないか」


青年はここで、インスピレーションのようなものを感じました。


「肉体改造なんてあまり意味がないのでは?

そもそも、筋肉つけて何になる?

これから先、毎月ジム代もかかる。

なんでキツイ思いしてカネ払わなきゃなんないんだ?


肉体改造なんかするんだったら、
旅へ出たほうがいいだろう。

旅行もカネがかかるけど、一時的なものだ。


環境の違う場所に身を置けば、
『本当の自分』が見つかるんないか?

日本に帰って別人に生まれ変わるんじゃないか?

きっと好きな仕事にもありつけるはずだ。


そうだ、放浪の旅だよ、

『自分探しの旅』だよ!」


・・・・・・・・・・・・・・・・



自分探しの旅。


たまに聞かれる表現ですよね。


「本当の自分」を追い求めて旅へ出る。

海外の偏狭の地へ行く。


自分探し…

耳障りの良い表現です。

ロマンチックな、ジンワリするようなイメージがあります。



しかし、
それは幻想です。


旅へ出て、「本当の自分」が見つかると思ってはいけません。

海外を放浪したからといって、
日本に帰って好きな仕事にありつけると思ってはいけません。


「スリランカで本当の自分を見つけました」
なんて人はいないですよね。


自分とは作り上げていくもの


「自分を探す」という発想はNG。


自分とは、
「作り上げていくもの」です。

さまざまな経験を通して築き上げていくものです。



私のプロレス時代の同期に、TAJIRI選手がいます。


TAJIRI選手は学生時代、
メキシコのプロレス「ルチャリブレ」の存在を知り、単身メキシコへ渡りました。

実際現地へ行ってルチャを学び、
「これが俺の本当にやりたかったことだ」と思ったそうです。


レスラーとしてデビューしたのは日本の団体でしたが、

「本場のルチャを極めたい」との思いで、再びメキシコへ。


着々とキャリアを積んでいったところ、
関係者の斡旋でアメリカ行きの話が舞い込んできました。

TAJIRI選手は、元々アメリカンプロレスにはあまり興味がなかったのですが、メキシコでは食えなかったこともあり方向転換。


そこで本場のアメリカンスタイルに触れ、
「プロレスの奥深さ」に驚嘆したそうです。


だから、学生時代にルチャリブレと出会って感じた「これが本当に俺のやりたかったことだ」というのは、
長い目でみれば、通過点に過ぎなかったんです。


TAJIRI選手は学生時代、キックボクシングも行っていたため、
キック、ルチャ、日本のスタイル、アメリカンプロレス…

それまで経験してきたあらゆる要素を自分の中で熟成させ、独自のスタイルを築き上げていったんですよね。


いろんな経験が積み上げられていって、
「ジャパニーズ・バズソー」という他にはないキャラクターのプロレスラーになっていったんです。



『イギリス経験論』で知られる中世の哲学者、ジョン・ロックは次のように言いました。


「人は真っ白な状態で生まれてきて、
『経験』を通してすべてを学んでいく」



生きている中で経験すること…


家族との触れ合い、
友達付き合い、

勉強、読書、

仕事、

恋愛、結婚、子育て、

出会い、別れ、

病気やケガ、

近所の人とのあいさつ、ペットの世話、


人生の一大事から日常の些細なこと…

ありとあらゆる経験を通して、
「自分」というものは作られていきます。


誰もが、さまざまな経験の中で、自分を育て上げていきます。


経験して、
失敗して、
学んで、
そこから立ち上がって…


その絶え間ない繰り返しで、
「自分」は練り上げられていくものです。


日々の筋トレ、食事、経験を通して

そして、筋トレも経験の一つです。

筋トレも自分を作り上げていく上で、実に有効な手段といえます。


食生活も、当然ながらその人を作り上げていきます。
自分作りに直結するのは言うまでもありません。



筋トレ+食生活で、
頑強な肉体が作り上げられていくのはもちろん、

これまで何度も伝えているように、
折れない心、健全な精神が作られていくのです。



あと、先ほど、
「自分探しの旅は幻想」と言いましたが、

誤解してもらいたくないのですが、
私は、旅を否定しているわけではありません。

否定どころか、断然肯定しています。

旅は行ったほうがいいです。


私が伝えたいのは、
「世界を旅すりゃ道が開けるという発想がナンセンス」だということ。


旅に、現状突破の何かを期待するのはやめたほうがいいです。

「旅も自分作りの一つの手段」くらいに考えておくべきでしょう。



「本当の自分を見つけて生きていきたい」


冒頭の青年のように、あなたもそう思うことがあるかもしれません。


でも、
「本当の自分」なんてどこかにいるわけではないのです。


あなたが自ら開拓していくもの、

作り上げていくものです。


日々の経験で、
筋トレで、
自分を作っていきましょう。


今日も最後まで読んでいただき、ありがとうございます。



ded




【参考文献】




筋力トレーニング ブログランキングへ


にほんブログ村
スポンサードリンク